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インタビュー

障害年金を知って欲しい! 野中 房代先生

一人でも多くの方に障害年金を知ってほしい

社会保険労務士と行政書士の資格を持っていますが、今は障害年金の請求をメインにしています。
現在は全国各地のFP団体、保険会社、法人会、医療機関、患者会、特別支援学校PTA等で講演会・セミナーを行っています。
ご相談いただく方は、講演会・セミナーに参加された方、または参加した方から話を聞いた方やホームページをご覧になった方が多いですね。

障害年金においては、早く正確に手続きが行えるように意識しています。
時間がかかるとそれだけ貰える金額が少なくなる場合もありますし、経験から得た医学的な知見を元に的確な判断を行うよう心がけています。

例えば障害年金の申請に使う診断書は8種類あるのですが、1枚書いて頂くにも1万円程かかります。

以前ご自分で診断書を揃えたお客様がいらっしゃったのですが、結局その診断書は1枚も使えなかった、と言うことがありました。
また、現在の診断書には3ヶ月という有効期限もあります。

有効期限が過ぎるとその診断所は使えませんので、いかに早く的確な判断で手続きを行うかが障害年金においては必要なことだと考えています。

本来もらえるはずの方がもらえていない現実

開業して間もない頃、ある地元議員さんから「困っている方がいるので相談にのってほしい」と紹介されて、母子が事務所にいらっしゃいました。

母子と言ってもお母さまは80代、息子さんは50代でした。
息子さんは20代の頃に発症した病気により働くことが難しく、お母さまの年金(遺族・老齢年金)で2人暮らしをされていました。
そのお母さまが「私が亡くなったらこの子はどうなるのでしょうか…」と議員さんに相談され、当事務所にいらしたのです。

じっくりお話をお伺いすると、息子さんは20代の頃から症状が酷く、手術も繰り返していて大変辛い病状でした。
「何でこんな大変な方が今まで障害年金を受給していなかったのだろう、周りの人達は何て冷たいんだ!」と怒りにも似た感情が湧き上がりました。

すぐに障害年金の手続きをし、無事受給することができたとき、息子さんは感謝の言葉とともに「母が亡くなったら自分も死のうと思っていました…」と涙ながらに仰り、 「生きて行こうと思います」と私の手を握って言ってくれました。

これが私が障害年金業務に本気で取り組もうと思ったきっかけであり、今の活動の原動力となっています。

まずは知ってもらうこと

この方々も、本来であればもっと前から障害年金が受給できて、こんなに困窮しなかったはずです。ですが、サポートされるべき人がされていない現実があることを知りました。

「なぜ誰も教えてあげなかったんだ!!」とも思いましたが、色々な方と話しているうちに多くの方が障害年金を知らないということがわかり、まずは知っていただくことが必要だと気づきました。そのために積極的に講演会やセミナー行ったり、医療機関で相談を受けたりしています。

年金というと「歳を取ってから貰うもの」と思っている方が多いですが、 本来年金はセーフティーネットであり、みんなが安心して生活できるよう制度化されているものです。

年金の受給は正当な権利です。障害年金についてももっと知ってもらって、周りの元気な方達から、病気やケガで大変な方に教えてあげていただけたら良い社会になるのでは思っています。

周りのみんなで協力して、障害のある方の手助けをしましょう!

現在、私の事務所では、病院、保険会社、社会福祉士さん、弁護士さん、司法書士さん等と協力して、障害年金を受給できそうなのに受給していない方をサポートしています。
多くの医療従事者さんや他士業の皆さんと提携して、障害のある方に寄り添う支援を全国的にして行きたいと思っております。
是非お気軽にご連絡くださいませ。

年金については学校で教えてくれるわけではありません。
自分で情報を取りに行かなくてはいけませんので、そのような機会を増やして、今後ももっともっと多くの方のお役に立てたら嬉しいです。

野中労務管理事務所
野中房代 先生

プロフィール

中央大学法学部法律学科卒。静岡県内の大手社会保険労務士・行政書士事務所で勤務後、平成20年 野中労務管理事務所・野中行政書士事務所を開業。「身近な街の法律家」として様々な相談を受ける中、「障害年金」を知らずに請求せず生活に困窮した母子が相談に来たことがきっかけで、困っている方や必要としている方に公的制度の情報すら届いていない現状を知る。そのような方々の力になりたいと、積極的に講演会を行ったり、医療機関で相談を受けたりと奮闘する障害年金を得意とする珍しい社労士。障がいのある方を救うべく、審査請求も行っている。主な講演先は、FP団体、保険会社、法人会、医療機関、患者会、特別支援学校PTA等。趣味は未だに続けているクラッシックバレエ、旅行、全国のお菓子食べ歩き(自称 スイーツ研究家)。著書「入院・手術給付金を受けたら見る障害年金の本」近代セールス社。

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